試合戦評。

11月4日 日本シリーズ第3戦
巨人戦 西武ドーム

巨|130 001 010 6
西|000 004 000 4

巨|H:8 E:0
西|H:7 E:0

西武ドームに戻っての第3戦。
ライオンズ先発はヤクルト時代から日本シリーズ3連勝中の石井一。しかし、初回先頭の鈴木尚にライト越えの二塁打を浴びると、木村拓のショートゴロ間に鈴木尚は3塁へ。3番・小笠原への初球が暴投になりその間に先制点を許してしまう。

2回は亀井がファースト内野安打で出塁すると、鶴岡の打席で細川が捕逸。亀井は3塁まで進み、鶴岡には四球を与えランナー1,3塁とする。すると、1番・鈴木尚がど真ん中に甘くなったスライダーをレフトスタンドに運び3者生還。0対4と2回にしてあっという間に突き放されてしまう。

ジャイアンツ先発は左腕・内海。ライオンズ打線は内海の前に初回から2イニング連続3者凡退に倒れてしまう。
しかし、3回7番・佐藤がレフト前安打で出塁すると、続く細川もレフト前安打でランナー1,2塁のチャンスを作る。しかし、9番・ボカチカがサード併殺打に倒れ、このチャンスを生かせなかった。

4回も2番からの好打順に3者凡退。5回は平尾がライト右への二塁打で出塁するも、得点にはつながらず5回を終わって3安打と打線はまだ本領発揮という段階まではいかなかった。
一方石井一は、3回以降立ち直りを見せる。4回は下位打線ながらも、亀井、坂本を2者連続三振に打ち取るなどこの試合初めての3者凡退。5回も1番から始まる好打順を小笠原から見逃し三振を奪うなど、2イニングス連続の3者凡退に仕留めた。

6回、4番・ラミレスがレフト越え2試合連続ソロアーチを放ち、0対5と追加点を許す。しかし、後続は3人で打ち取り流れを渡すことはなかった。
石井一はここで降板。3回以降はうなりをあげるような投球を見せラミレスの本塁打一本に抑え、打線につないだ。

するとその裏、片岡がセンター前安打で出塁すると、栗山への2球目に日本シリーズ初の盗塁に成功!ランナー2塁とチャンスを広げる。
2番・栗山もレフト前に日本シリーズ初ヒットを放ちランナー1,3塁。ここで2試合連続本塁打を放っている3番・中島がセンター前に抜ける3連打を放ち、ようやく1点を返した。

ここでジャイアンツ先発・内海は降板。2番手に2試合連続ライオンズ打線を抑えている西村健が上がった。
そして、ライオンズのバッターはここまで10打席ノーヒットの中村。ネクストバッターズサークルで大久保コーチの助言に笑顔を見せ打席に入った中村は0−1から真ん中高めのストレートを振り抜きレフトスタンドへ!!「初ヒットを打つとしたら、ホームランだと思います」と試合前に予告した通り、日本シリーズ初ヒットは、1点差に迫る特大3ランとなった。

しかし、8回2番手・小野寺が小笠原にライト越えのソロ本塁打を浴び4対6に。ライオンズ打線は3番手・越智、最終回クルーンの前に追加点をあげることはできず。2試合連続惜敗となってしまった。

今日の試合では、審判の判定がライオンズ側に不利な判定になる場面が2度あった。ファーストゴロは内野安打に、ファールボールはフェアと判定され、渡辺監督の再三の抗議も実らなかった。

しかし、渡辺監督、ライオンズの選手たちは試合後「この悔しさもぶつけて明日、明後日の試合に臨みたい。全国のライオンズファンも悔しいという気持ちを持ってくれたでしょう。だから、ファンのその思いも一緒にプレーに結び付けたい。」と口を揃えた。

「たった2敗としているだけ。王手をかけられたわけではないし、打線も今日はつながってきた。」と話したのは中島。
今日は7安打4得点をあげただけに、明日以降は打線にもっとつながりが出てくるだろう。

今日の試合はファンと選手の気持ちが一つになるきっかけとなる試合だったとも言える。だから、明日、明後日は一緒に戦ってほしい。2勝し勝ち越しを決めよう!