試合戦評。

11月14日 アジアシリーズ
統一戦 東京ドーム

統一|000 100 000 1
西武|000 200 00X 2
統一|H:2 E:0
西武|H:5 E:0

昨日は逆転で惜敗し、もう負けられない状況で迎えたアジアシリーズ予選リーグ2日目。埼玉西武ライオンズは昨日天津ライオンズに1勝をあげたチャイニーズタイペイ代表・統一ライオンズとの試合となった。

西武先発は岸。初回はコントロールに苦しみにながらも3者凡退に打ち取る好発進をすると、続く2回は早くも立ち直り2イニングス連続の3者凡退に仕留める。
3回には7番・郭俊佑に四球を与え初めてランナーを背負うも後続を3人で打ち取った。

一方、統一の先発は昨年もアジアシリーズで先発したエースの潘威倫。
初回は片岡がストレートの四球を選び、バッター・平尾の際に盗塁を決め得点圏のチャンスを作る。しかし、平尾、中村は連続三振を喫し先制点をあげることができなかった。

2回には5番・石井義が左中間真っ二つの二塁打で出塁。佐藤の犠打で3塁まで進むも、またもや後続が打ち取られこのチャンスを生かせなかった。

3回は潘威倫のコントロールが乱れ、赤田が四球、片岡は左腰に死球を受けランナー1,2塁のチャンスとする。しかし、続く2番・栗山からの好打順が打ち取られ、3イニングス連続得点圏のチャンスに得点をあげられなかった。

すると4回表、統一の2番・陽森が岸からチーム初安打をなるライトフェンス直撃の二塁打で出塁。3番・潘武雄のピッチャー強襲のゴロの際に陽森は3塁進塁。4番・布雷にはセンター犠飛を決められ、統一が初めてのチャンスをものにする。続く5番・高國慶にも三塁強襲の二塁打を浴び、ピンチを背負った岸だったが、6番・郭岱チィをフルカウントから見逃し三振!!何とか最小失点で乗り切った。

その直後の4回裏、5番・石井義が2打席連続となる左中間への二塁打であっという間にチャンスを作ると、佐藤のセカンドゴロ間に石井義は3塁へ。7番DHに起用された大島が二遊間を破るセンター前適時打を放ち、西武はあっという間に追いつく。
さらに銀仁朗が左中間への二塁打!1塁ランナー・大島は果敢にホームを攻めるもここはキャッチャー・高志綱と交錯の末タッチアウト。
それでもランナー2塁の得点圏。ポストシーズン好調の9番・赤田が右中間への適時二塁打を放ち、2塁ランナー・銀仁朗が生還。2対1とすぐさま西武は逆転をした。

逆転してもらった岸は、5回以降見違える投球を見せる!
まずは5回、下位打線を3者凡退に仕留め勝ち投手の権利を得ると、6回も上位打線を3人で仕留める3者凡退!
岸、銀仁朗のバッテリーは勝負球カーブをうまく操り、統一打線を翻弄した。

さらに7回はチャイニーズタイペイの4番・布雷を角度のあるカーブで空振り三振に仕留めると、続く5番・高國慶も空振り三振!イニングを跨ぎクリーンアップを3者連続三振に仕留め、日本シリーズMVPの力を見せつけた。

岸は8回もアウト全てを三振で決める快投を見せ、統一を8回まで2安打10奪三振1失点に抑えた。

一方5回以降西武もヒットが生まれなかった。8回に3番・平尾が四球で出塁するも、ランナーを出したのは5回以降その一度のみ。昨日に続き1点差ゲームを繰り広げることになった。

1点差で迎えた最終回。まず2番手・星野がマウンドへ。代打・高政華を空振り三振、潘武雄をストレートでライトフライに打ち取り2アウトとする。
そして4番・布雷を迎えるところでアジアシリーズのクローザー・小野寺がマウンドへ。1塁ベンチ前に高々をあがるキャッチャーファールフライに打ち取り、ゲームを仕上げた。

西武は岸、星野、小野寺が5回以降得点圏にランナーを進ませない見事な継投。
守り切るゲームを制し、岸はアジアシリーズ初勝利をあげた。

統一との直接対決で勝利を収めたことにより、西武は2位に浮上。

1勝1敗とし明日のデーゲームで天津ライオンズと対戦。勝利を収めれば決勝進出が決まる。