試合戦評。

5月1日 北海道日本ハム戦 札幌ドーム
西|000 001 000 001 2
日|000 001 000 000 1
西|H:8 E:0
日|H:8 E:0

昨日は終盤に勝ち越しを許して惜しくも今季初の同一カード3連勝を逃したライオンズ。札幌ドーム3連戦の初戦の今日は、涌井とダルビッシュの今季2度目のエース対決となりました。ここまでの直接対決で未だ勝ち星のない涌井に、今日こそは白星をプレゼントしたいところです。

その涌井は序盤から直球と変化球の緩急を駆使してファイターズ打線を封じ、3回まで一人の走者も出さない完璧な投球内容を見せます。5回に2本の安打と四球などで1死満塁とピンチを背負うものの、動じることなく後続を封じ、ファイターズに試合の主導権を渡しません。

一方、打線はダルビッシュの前に3回まで無安打に封じられますが、4回以降、安打や四球などで走者をためるなどして徐々にダルビッシュ攻略への糸口をつかみ始めます。すると迎えた6回、先頭の4番・中村が左翼線への二塁打で出塁。続く5番・清水が右翼線に落ちる適時二塁打を放ち、ようやく1点を先制し、試合の均衡を破ります。

しかし直後の6回裏、四球と安打などで1死2,3塁とされると、高橋に中前適時打を許し、同点に追いつかれてしまいます。

その後両チームともに毎回のように得点圏に走者を進めるものの得点には至らず、スコアボードに0が並んでいきます。9回には2死1,3塁と一打サヨナラのピンチを迎えますが、涌井の後を受けた2番手・星野が稲葉から三振を奪い、試合は延長戦に突入します。

そして10回、11回とチャンスを作れぬまま迎えた最終回、ライオンズが勝利への執念を見せます。まず先頭の9番・石井義が安打で出塁。続く1番・片岡がキッチリ犠打で送って1死2塁とチャンスを迎えますが、2番・栗山は三振に倒れます。しかし、この試合無安打に封じられていた3番・中島が左越の適時二塁打を放ち、2対1と土壇場で勝ち越しに成功します。

そして最後は土肥、野上の継投でファイターズ打線の反撃をねじ伏せ、試合終了。2者連続三振で締めた野上が、見事プロ入り初セーブを記録しました。また先発の涌井は8回1/3を137球、被安打6、奪三振7、失点1、自責点1という内容ながら白星は4番手・大沼に譲りましたが、ダルビッシュとの素晴らしい投げ合いを見せ、見事に試合を作って勝利を呼び込みました。

チーム一丸となって延長戦を見事に制したライオンズは、これで再び勝率5割復帰。3位のファイターズに0.5ゲーム差と迫りました。明日は今季初勝利を懸け、左腕・帆足が北の大地のマウンドに上がります。