試合戦評。

10月4日 東北楽天Kスタ宮城
西|200 002 020 6
楽|000 100 010 2
西|H:10 E:1
楽|H:7 E:0

昨日の大敗で、ついにクライマックスシリーズ進出への道がついえてしまったライオンズ。しかし、今季はまだ4試合を残しており、いずれもリーグの覇権争いに絡む2チームとの対戦を控えています。今日は2位・イーグルスとの今季最終戦。先発のマウンドには、最多勝最多奪三振と2つのタイトル奪取を狙うエース・涌井が上がりました。

その涌井をチーム一丸となってアシストすべく、打線が初回から積極的な攻撃を見せます。イーグルス先発・ラズナーに対し、先頭の片岡が安打で出塁後、すぐさま自己最多となる今季51個目の盗塁を決めるなどしてチャンスを広げ、2死3塁。ここで4番・中村が自己最多タイとなる今季第46号2点本塁打を左翼席中段へ運び、いきなり2点を先制します。

援護をもらった涌井は初回から毎回走者を背負いながらも低めを丁寧に突いて要所を締める投球を展開していきましたが、4回、2死からリンデン、セギノールの連続長短打を浴びて1点を返され、2対1とされます。

しかし1点差のまま迎えた6回、打線が再び涌井を援護。先頭の2番・栗山が安打で出塁すると、「涌井が最多勝を懸けて投げているので、少しでも楽に投げられるように打席に入りました」という3番・中島の放った当たりは右翼ポール際へ。これがそのままスタンドに吸い込まれ、22号2点本塁打で4対1。点差を3点に広げます。

さらに8回には、制球の定まらないイーグルス投手陣から1死満塁のチャンスを作ると、ここで途中出場の赤田が三遊間を破る2点適時打を放ち、6対1。試合を決定づけます。

直後の8回裏には山崎武に39号ソロ本塁打を許して6対2とされましたが、涌井はその後も危なげない投球で最後まで投げきり、最終回は3者凡退に仕留めて試合終了。9回を160球、被安打7、奪三振8、与四球2、失点2という熱投を見せ、リーグ単独トップに立つ16勝目を記録。奪三振数も199個でリーグトップに立ちました。

これでチームは今季のイーグルス戦は12勝12敗の五分で対戦を終了。残すは明日から札幌で迎える首位・ファイターズとの3連戦のみとなりました。

優勝マジックを1としているファイターズは、昨年目の前で胴上げを見せつけられた借りを返そうと意気込んでくるはずです。しかし、こちらも目の前で胴上げを見るわけにはいきません。昨年王者としての意地を見せ、波乱を巻き起こしましょう!