試合戦評。

11月2日 巨人戦 東京ドーム
西|000 200 000 2
巨|010 001 001X 3

西|H:3 E:0
巨|H:8 E:0

日本シリーズ第2戦。
先発を任されたのは、今季交流戦ジャイアンツ打線を抑え1勝をあげた帆足。

初回、先頭・鈴木尚、2番・木村拓を簡単にピッチャーゴロに打ち取るも、3番・小笠原にセンターフェンス直撃の三塁打を浴びる。しかし、「チームで一番負けず嫌い」と渡辺監督も話す帆足は、続く4番・ラミレスをファーストゴロに打ち取りランナーを還さなかった。

しかし、普段よりコントロールに苦しむ帆足は2回、5番・李承ヨプに四球、谷には死球を与えランナー1,2塁のピンチを背負う。続く坂本が送りバントを決めランナー2、3塁。
鶴岡の右中間の当たりをライト・赤田が守備範囲の広さを見せ捕球するも、その間に3塁ランナー・李承ヨプがタッチアップ。ジャイアンツに2試合連続の先制点を与えてしまった。

ジャイアンツの先発も左の高橋尚。ライオンズ打線は打者一巡3回まで完璧に抑えられてしまう。

しかし円陣を組んで臨んだ4回、先頭の片岡が三塁線いっぱいの強襲二塁打で得点圏のチャンスを作ると、続く栗山が手堅く送りランナー3塁。
3番・中島は1−3から高橋尚のシンカーを捕らえ、そのままレフトスタンドへ!!振り抜いた瞬間、打球を見送った中島。「打った瞬間ホームランと思った」という完璧な日本シリーズ通算第4号、2試合連続の2ランで一気に逆転した。

2対1で迎えた5回裏、2番・木村拓の一塁線への当たりをファースト・江藤が前進して捕球。
しかし、1塁が空いていたため送球できず出塁を許してしまう。すると、3番・小笠原がまたもフェンス直撃の二塁打を放ち、ランナー2,3塁とピンチを広げた。さらに李承ヨプに四球を与え2アウトから満塁に。
しかし、谷をボテボテのサードゴロに打ち取り無失点に。

帆足は5回を投げ1失点で勝ち投手の権利を得、先発としての責務を果たした。


後半戦、まずはライオンズが帆足の打席で代打を送る。するとその代打・平尾がライト前に抜ける安打を放ち、片岡の犠打でランナー2塁。続く栗山が10球粘った末四球を選び、3番・中島を迎える好機を得た。

ここでジャイアンツ先発・高橋尚は降板。2番手・西村健がマウンドにあがった。

中島はライト方向に内角球を弾き返すもライト・亀井が前進し捕球。続く中村は三遊間に痛烈な打球を放つもサード・小笠原の正面。この好機を生かすことはできなかった。


6回裏は帆足に代わり、2番手・大沼。先頭の7番・坂本にフルカウントからライト前安打を浴び、8番・鶴岡は犠打。続く9番・亀井がライト右への適時二塁打を放ち同点に追いつかれてしまった。
シーズン終盤、好投を見せていた大沼だったが、今日は普段より球速が出なかった。


ライオンズはその後、星野、小野寺と中継ぎ陣を7回に投入する。星野は小笠原に死球、代わった小野寺も代打・大道に死球を与え、ランナー1,2塁としてしまう。しかし、7番・坂本を球威で押しセンターフライに。日本シリーズ最多となる4つの死球を与えてしまうも、悪い流れを引き寄せず無失点に凌いだ。

8回も小野寺はジャイアンツ打線を力強いストレートで3つのフライアウトに。最終回へとつないだ。

最終回、ライオンズは2番・栗山からの好打順。しかし、栗山のセンターフェンス前まで運んだ打球はセンター・鈴木尚の好走で捕られると、最も期待のかかる中島の特大ファールをライト・亀井が今度はフェンス手前で捕球。2対2のまま9回の攻撃を終えた。

最終回は5番手・岡本真。岡本真はドラゴンズ時代を含め、この2年間ジャイアンツ打線を無失点に抑えている。
しかし、ここまで完璧に抑えていた4番・ラミレスが振り抜いた打球はそのままセンターバックスクリーン左へ。岡本真はそのままがっくりと下を向いた。

ライオンズ打線は中島の逆転2ランはあったものの、3安打に抑えられてしまった。特に4番・中村はこの2試合まだ快音なく、ノーヒット。3番・中島が当たっているだけに、次戦以降の立ち直りに期待したい。

移動日をはさみ、第3戦から舞台は我らが本拠地・西武ドームへと移る。ジャイアンツはおそらくこのサヨナラ勝利の勢いのまま西武ドームに乗り込んでくるだろう。
しかし、その勢いに追い被さっていくくらいの気持ちで第3戦を迎えたい。
1勝1敗で決戦は第5戦まで行われることが確実となったが、西武ドームでの胴上げの可能性はある。惜敗の悔しさも胸に、ファンも一緒に西武ドームの戦いに向かってほしい。本拠地での強さを見せつけよう!!