試合戦評。

11月9日 日本シリーズ第7戦
巨人戦 東京ドーム

西|000 010 020 3
巨|110 000 000 2

西|H:6 E:0
巨|H:2 E:0

日本シリーズの名にふさわしく第7戦までもつれこんだ今季日本シリーズ。ライオンズは見事な継投と、打線のつなぐ野球で4年ぶり13度目の日本一に輝いた!

初回、先頭の片岡がレフト前安打で出塁するとすかさず盗塁を決めランナー2塁とチャンスメイク。後続が3人で倒れ得点はならずも初回から見せた片岡らしい攻撃はチームに勢いをつけるものだった。

大事な第7戦、先発を任されたのは日本シリーズ7度目の先発となるベテラン西口。
1回裏、制球の定まらない西口は2番・木村拓に四球を与えると、3番・小笠原にはレフト左への二塁打を許しランナー2,3塁。さらにはラミレスにも四球を与え満塁のピンチを背負う。
5番・亀井の打席でスライダーがワンバウンド。暴投でジャイアンツに1点を献上した。

2回裏には先頭の坂本に日本シリーズ第1号となるソロ本塁打を浴び追加点を許してしまう。
いずれも最小失点に留めた西口だったが、2イニングスでの降板となった。

ライオンズは日本一に向けて、石井一、涌井の両先発がベンチ入り。2番手には左腕・石井一があがる。

その石井一は3回、2番・木村拓を空振り三振に仕留めると、3,4番も簡単に打ち取り3者凡退!ジャイアンツの流れを封じた。4回も続投した石井一は、5番・亀井をまずはショートフライに打ち取ると、6番・李承ヨプをスライダーで空振り三振!本塁打を許した坂本もセンターフライに打ち取り2イニングス連続の3者凡退に仕留めた。

好投に応えるかのように迎えた5回表、石井一の代打・ボカチカがレフト越えの日本シリーズ第1号ソロ本塁打を放ち1点差に詰め寄る!

5回裏からは、エース涌井が3番手として登板する。涌井はまず8番・鶴岡を外角いっぱいのスライダーで見逃し三振にすると、続く内海からも空振り三振と2者連続三振。日本シリーズ当たっている鈴木尚はレフトフライに打ち取り、後半戦に流れをつないだ。
6回裏も続投した涌井は、2番からの好打順も2イニングス連続の3者凡退!!3番・小笠原をストレートで見逃し三振、4番・ラミレスを変化球で空振り三振!とまたも2者連続三振を奪った。

昨日の岸に続き石井一、涌井と両先発がリリーフでジャイアンツ打線を見事に2イニングスずつパーフェクト!!今季総決算とも言える見事な投球だった。

7回裏には4番手・星野が登板。5番・亀井から3者凡退に打ち取り、チームの逆転へ望みをつないだ。

8回表、ライオンズは動く。1番・片岡が死球で出塁すると、栗山の初球にすかさず2塁への盗塁成功!!2番・栗山の犠打で片岡は3塁まで進む。3番・中島の当たりはサード手前へのゴロも、3塁ランナー・片岡がホームにスライディングで突っ込みセーフ!!片岡が足で稼ぎついに同点に追いついた。
ジャイアンツバッテリーは4番・中村を敬遠。続く野田との勝負でフルカウントから四球を選び、ライオンズに勝負あり。
日本シリーズ男・平尾が弾き返した打球はセンター前に抜け、2塁ランナー・中村が生還!!!
平尾コールの起こる中、1塁ベース上でガッツポーズを決めた平尾。見事な勝ち越し打を放った。

逆転した8回裏からは守護神・グラマンが登板。まずは代打・谷をサードゴロに仕留めると、9番・脇谷を空振り三振、鈴木尚の痛烈な打球はセカンド片岡の正面をつき、この回も3者凡退に仕留めた。

そして迎えた最終回の守り。続投したグラマンはまずは2番・木村拓を空振り三振に仕留め。3番・小笠原をファーストゴロ。ライオンズベンチでは選手たちがいつでも飛び出していけるぞと前進体勢。さぁ日本一奪還へ!あとアウト1つで4番・ラミレスとの勝負となった。

ラミレスの打った打球はショート・中島の正面!!中島はファースト・平尾に送球しゲームセット!!

その瞬間ライオンズの日本一奪還、13度目の優勝が決まった。

日本一を決め、ライオンズナインはマウンドに集まり高々と指をあげた。僕たちは日本一!!レフトスタンドのファンからは歓喜の声が起こった。
渡辺監督は笑顔で宙を舞った。渡辺監督が就任1年目にして男になった瞬間だった。

この優勝は、昨年5位という悔しさを味わいながらも応援を続けてくれたファンの皆さんの声援があったからこそ決められたものだ。
この1年間、ファンの大声援がいつも大きな力となった。

信じ続け応援してくれてありがとう!!ライオンズ日本一!!!