試合戦評。

8月11日 日本ハム西武ドーム
日|000 000 000 0
西|030 000 00X 3

日|H:7 E:0
西|H:6 E:0

西鉄クリッパーズ創設から59年、ライオンズの歴史にひとつの記録が刻まれた。創設通算4,000勝。

2008年8月11日はライオンズにとって忘れられない日となった。その勝利に花を添えるかのように、公式戦観客動員数100万人を突破。昨年より16試合早い51試合目での達成となった。


記念すべき試合に登板したのは岸。
初回工藤に四球、盗塁を許しランナー2塁のピンチを背負う。小谷野のライト前安打で工藤は一気にホームを攻めるも、ボカチカがライトから矢のようなバックホーム!ボールはスッと細川の身に収まりタッチアウト。

この貴重な守備で波に乗った岸は、2回高橋から真ん中低めのチェンジアップで空振り三振を奪うなど三者凡退に抑える。

打線は2回裏、後藤がレフト前安打で出塁すると、中村が真ん中高めのスライダーをそのままセンターバックスクリーンに運ぶ3試合連続の第28号2ラン!「入るとは思わなかった」と中村自身も話したが、それだけ今好調と言えるのだろう。

続く佐藤もセンター前に返し、細川の犠打で2塁まで進むと、9番・黒瀬の打席にすかさず三盗。「友亮がせっかく3塁まで進んだチャンスだったから」と渡辺監督は黒瀬にスクイズをサイン。黒瀬はしっかりとピッチャー右にスクイズを決め、貴重な追加点をあげた。

3回表、金子誠がショート内野安打で出塁し、森本のライトオーバーの二塁打で一気にホームを攻められる。しかし、またもボカチカが好返球!9−4−2とつないで見事ホームで金子を刺した。

5回以降は投手戦となる。
岸は5回糸井を外角低めいっぱいのストレートで見逃し三振を奪い、続く金子誠は真ん中低めのカーブで空振り三振を奪う。
6回にはランナーを背負うも4番小谷野を外角低めのスライダーで空振り三振。強打者高橋からも2三振を奪うなど、多彩にボールを投げ分け3回以外毎回の9奪三振を奪った。

一方ライオンズ打線も武田勝に5回以降苦しんだ。5,6,7回は毎回奪三振を含む3イニングス連続の三者凡退。2回の3点以降、次の点が奪えなかった。
8回には栗山がライトフェンス直撃の二塁打を放つも、後続が抑えられ無失点。結果2回の3点が貴重な得点となった。

9回は守護神・グラマンが先頭の田中賢にセンター前安打を浴びるも、後続3人を空振り三振に切り、今季22セーブ目を決めた。

岸は8回を投げ130球、被安打6、9奪三振、無失点の好投で今季9勝目。自身最多の11勝まで早くもあと2と迫った。

西武ドームでの対日本ハム戦を負けなし5連勝に伸ばし、対戦成績も10勝4敗分。貯金も15に戻した。

球団創設4,000勝は投打が噛み合い、そしてファンの心もひとつになった勝利だった。
明日から、また新たな一歩が始まる。今季リーグ優勝へ、そして日本一へこれからもファンとチームが一体となっていこう!